シュガー・ラッシュ

宣伝ビジュアルはいまいちピンとこなかった(ディズニーアニメは観るまではだいたいそんなもん)のでたいして興味なかったのですが、ストーリー設定がどうも「ゲーム版トイ・ストーリー」っぽい……と知ったところで俄然興味がわきました。TVで冒頭5分まるまる放送したの見たらすごい面白そうだったので3歳の娘を連れて映画館へ。そしたら
まあ面白いこと。
テーマは「夢を諦めるな」と言った感じのシンプルなわかりやすさだけど、設定や伏線が凝りに凝っていて、キャラクターもみんなユニークで、1時間半もうずっと泣いたり笑ったり。何といっても30代40代のゲーム世代お父さんたちが歓喜する小ネタの数々ときたら。場面の隅で知ってるキャラが動いてる喜びといったらないというか。もう監督のゲーム愛&日本愛がこれでもかと伝わってくる、オタク愛に満ちた作品でした。DVD買って小ネタ全部確認しなきゃ!っていう使命感にかられますよね。

8bitグラフィックのエンドロールとかすごい可愛いくて嬉しくなっちゃってもう泣き笑ってたし、最後の最後でDisneyクレジットがキルスクリーン(バグみたいな画面)になってて「最後の最後まで!もう!」ってなったし。すごい好きだったのが女性の鬼軍曹キャラ。殺伐としたゲームの登場人物で過去に結婚式で相手をサイバグに殺されたっていう悲しい過去があるんだけど、英語版では声がgleeのスー先生をやっているジェーン・リンチとかね。ああ、吹替で見たから別の声優さんで気付かなかったよ。

まあそんなゲーム世代でなくてもこの凝った世界観とストーリーは充分に楽しめると思います。ラルフがヴァネロペの車をつらそうに破壊する場面や、クライマックスでメントスコーラに飛び込む場面では涙が止まらなくなります。娘とは2D吹替版を見に行ったのですが、後でこっそり3D版も一人で見に行きましたよ……。


ちなみに原題はWreck-It Ralphでメインビジュアルも米国では「いかにもゲーム好き向け!」な印象の絵面。日本はお菓子の国のビジュアルで「カワイイ」感を強調しています。

塔の上のラプンツェル」の時も、日本ではいかにもプリンセス物らしいビジュアルで女子向けな感じだったけど、もともとの原題は「Tangled」で、米国のメインビジュアルはプリンセス物というより戦闘力強そうな感じ。お国柄の違いやターゲットの違いが出ますね……。

http://www.disney.co.jp/sugar-rush/
監督 リッチ・ムーア
脚本 フィル・ジョンストン
製作 クラーク・スペンサー
製作総指揮 ジョン・ラセター
音楽 ヘンリー・ジャックマン