エリザベート@帝国劇場

昨年も蘭乃はな&城田優バージョンで観たエリザベートですが、今年はなんと成河くんがルキーニ役!ということでもう一回観に行くことにしました。しっかしチケット取れませんなあ。お友だちがなんとかしてくれたのでありがたくS席で観ることができましたが、チケットキャンプとかもものすごい転売価格になっててウヘェと思いました。

というわけで今年はエリザベート花總まり、トート:井上芳雄、ルキーニ:成河、フランツ:佐藤隆紀、ルドルフ:古川雄大の組み合わせで観劇。
もーなんといっても成河くんのルキーニね! クマのあるメイクと眼力、キレッキレの狂気と緩急自在の軽妙さ、そして安定感のある歌唱力! まあ歌えるとは聴いてたけど女帝花總まり&帝劇のプリンス芳雄と並んでも決して見劣りしないレベルだとは驚きですよ。エンジェルス・イン・アメリカのエンジェル役の時からいい役者さんだなーと思ってましたけれど、まさか帝劇で歌うところを観ることができるとはね。いやあいいものを見ました。去年は尾上松也くんのルキーニを観ましたが、まあプレビューだったこともあってかまだ伸び伸びとというわけにはいかず、どこか先代の高嶋兄ルキーニの影響が残るものだったような気がするんですが。今年の成河ルキーニは完全に自分のキャラで演じてる感じで、高嶋兄の影響をまったく感じなかったのが頼もしいなーと思いました。

エリザベート花總まりさん、宝塚サヨナラ公演以来久しぶりに観ましたけどもまあ全然年取ってなくて化け物か!と思いましたねえ。さすが女帝、安定感も貫禄も申し分無しです。そして井上芳雄くん、さすが帝劇で長年センターに立ってきたキャリアは伊達じゃない。トート役に決まった時は「えーキャラじゃないんじゃないの?」と正直思ったし、城田優トートの完璧すぎるビジュアルを観てしまった後では「平たい顔の芳雄くんには不利では……」と思ったものですが、なんのなんの。やっぱり歌唱力があると説得力がありますね。とにかく聴かせる聴かせる。城田くんも歌がダメなわけではないんですが、「歌の井上、ビジュアルの城田」とちょっと思いましたよ……(初演の時は「歌の山口、演技の内野」と言われていました)。まあでもDVDはやはり城田版で欲しい(ぼそっ)。

演出は基本去年とほとんど変わってない気がしましたが、ルキーニの存在感が強かったせいか「裁判でのルキーニの証言でエリザベートの生涯を描く」という枠組みが強く印象に残る感じでした。インタビューなど読むと成河くんの演じ方も井上版と城田版でちょっと違ってるようなので、またそれはそれで印象が変わるのでしょうね。確認したいけどチケットはどこにもないしDVDもその組み合わせは出ないしでしょんぼり。残念……。