インクレディブル・ファミリー

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前作の「Mr.インクレディブル」からもう14年! 前作ももちろん見て好きな作品だったんですが、日本ではあまり話題にならなかったような記憶が。まさかこんなに時間がたって今頃続編が出てくるとは思いませんでした。しかも作中では前作からまったく時間が経過しておらず、ちょうど前作の終わったまさにそこから始まるというまさかの展開。あのヒーロー一家はもちろん、フロズンやエドナなどのサブキャラも再び登場して嬉しい限りです!
今作では母親ヘレンがヒーローとして活動するために父親ボブが専業主夫となって家庭を守る、といった展開になっていて、このお父さんのワンオペ育児ぶりがもう身につまされすぎて「わかる…」と泣き笑いを禁じえませんでした。ちっちゃい赤ちゃんのジャックジャックのお世話が大変なのはもちろんなんですけど、長女ヴァイオレットは初めてのデートがうまくいかずに凹んでる思春期なお年頃、長男ダッシュは算数の宿題が一向に進まない……という状況で、特にこの長男の宿題エピソードが刺さりましたね……宿題対応って手のかからない子はほんとかからないと思うんですけど、これがスムーズに行かない子の対応って本当に本当に大変で……(以下語り始めたら止まらないので省略)いやここ全然メインのエピソードじゃないんですけどね、これを脚本に入れた方もきっと苦労してきたんだろうな!って思って心の中でピクサーのスタッフと握手したい気持ちでした。ジャックジャックに目が離せなくてお父さんが寝不足になり、いっぱいいっぱいになってついに「だから!ひとつひとつ!片付けてるんだ!」みたいにキレちゃうところ、ほんと普通に見てれば「お父さんイライラしすぎ」ってなるところなんでしょうけれど、首がもげるほど頷きながら「わ!か!るーーー!」ってなってしまいましたもんね。いけないと思いながらもクッキーで釣るしかない、触らせたらマズイとわかってるけどタブレット型リモコンを渡さないとジャックジャックがキレる、みたいなあたりも、ほんと「わかる」「それな」としか言いようがなくて泣き笑いでした。あの状態のお父さんを一晩寝かせてくれたエドナおばちゃん、本当に女神……!と思いましたね……

キャラデザインの時点で誰が怪しいかはなんとなく見当がつく感じなのでまあストーリー的なサプライズはあまりなかったのですが、それでも高速列車を止めるくだりやラストの船上アクションなどアクション演出がハラハラドキドキで面白かったです。ジャックジャックはいろんな能力が次々無制御に出てくる赤ちゃんですが、あれは成長につれてさらにパワーアップするのか、それとも限られた能力に収束していくのか、どちらなんでしょうね。なんやかやで家族をお互い信頼しあってそれぞれの能力を生かして眼の前の危機を乗り越えようとするクライマックス、とても良かったです。劇伴も70年代スパイアクション風の懐かしい感じで大好きでした。エンドクレジットのレトロなテイストの絵と懐かしい曲調の楽曲、前作もそうでしたけどセンス良くて好きです。楽しかったでーす。