「1917 命をかけた伝令」

f:id:lgmlgm:20200308230738j:plain

出典:Twitter @1917_moviejp

 

死ぬかと思った!!!
と思わずフォントサイズ大きくしてしまうくらいビビりました。物語としてはすごくシンプルで、伝令を任された主人公とその友人が敵陣を抜けて味方の別部隊に作戦の中止を伝えに行く……というだけの内容なんですが。ワンカット(に見えるように編集された)映像が話題ではあるものの、まあ途中で意識を失ったりして実際には一晩開けて翌朝まで時間が経過する感じですね。まあそう言っちゃうとつまんなそうに聞こえるかもしれないんですけど、本当に没入感がすごいです。凄すぎて中盤で「これは映画だから大丈夫、大丈夫、私はここで死んだりしない」と自分に言い聞かせないと観続けられないくらいの気持ちになりましたよ。個人的には。

2時間全編に渡って緊張感が続くわけではなく、うまいこと緊張と緩和のバランスが取れた脚本だったかと思います。しかし油断してるところで急に撃たれたりして「あっ今わたし死んだ」と思ってしまう瞬間が4〜5回はあったんじゃないでしょうか。本当に心臓に悪い。ドイツ軍塹壕のねずみぼとり、からの爆発、のところとか、ドア開けるなり倒れてた敵兵に撃たれたりとか、なんかもうほんとドラマティックに盛り上げるでもなく突然さくっと「死」が襲ってくる感じがすごかったです。これ4DX版とかあったら最後まで観られずリタイヤしてた自信があります。ホラー映画みたいに「来るぞ来るぞ」と盛り上げてバーン、みたいなやつでなく、容赦なく突然にあっさりと死にそうになるのがほんと怖かったです。つらい。

ちょっとやりすぎかなと思うほど花びらが散る美しい場面があったり、兵士の歌声に癒やされるシーンがあったり、戦争のむごさだけでもないのですが、美しい場面があるだけにしんどい場面もまたしんどいというか。「映画館で観たほうがいい」という映画は色々ありますけれど、これはまさにそんな映画だったのではないでしょうか。たぶんテレビでみてもあそこまで「あっ今死んだ」という気持ちにならないと思うので。いやー怖かった、本当に死ぬかと思いました。いや、ほんとそういう意味ではよくできた映画だと思います。映画館でぜひ。

あとポイントポイントですごく有名な英国俳優が出てくるのが良かったですね。任務を伝えるのがコリン・ファースなら、伝令を届ける相手はベネディクト・カンバーバッチだったり。中盤で主人公を手助けしてくれるすごい貫禄あるイケオジ、めっちゃかっこいいけど誰……と思ってたらマーク・ストロング! むしろ誰だか気づかなくてよかった!(キングスマンマイ・ウェイ思い出しちゃうから)