宝塚雪組「BONNIE & CLYDE」@御園座

引用元:雪組公演 『BONNIE & CLYDE』 | 宝塚歌劇公式ホームページ

当初は遠征予定はなかったものの、評判の良さを聞いてあわててチケット調達して弾丸遠征マチソワ。ソワレは運良く8列目(!)で見ることができました。

いやーーーーもう最の高でした。ワイルドホーン作曲で曲がいいですね、しんどい展開に陽気な曲かぶせてくるあたりわかってらっしゃるというか。貧乏と反社の雪組は望海さん時代限定かと思いきや、この時期に反社力をつけた雪組の反社モノの集大成をまさか咲ちゃん時代に観られるとは思いませんでした。

主演のボニー&クライドを演じた彩風咲奈さん&夢白あやちゃんのビジュアルがもう完璧オブ完璧で言う事無しでした。咲ちゃんがギャングスタイルスーツが似合うことはOnce Upon a Time in Americaでもわかってたことですが、まあほんとスーツにハットでライフル構えるのがこんなに様になるとは。バロウギャングがみんなスーツに着替えて出てきてオープンカーでキメるナンバーとかもう気持ちがアガりすぎて死ぬかと思いました。ナンバーの高揚感ともあいまって、あまりにもカッコよすぎた…!

過去に日本で一度上演されたことがあるようなのですがあまりいい評判を聞いて無くて、キャストも悪くないのになんで当たらなかったんだろう…と思ったのですが、なんとなく「個々のキャストの良し悪しというよりは主演コンビのキャラクターの相性の問題なのでは…?」と思ったりもしました。

あと、宝塚の虚構と様式美の枠組があるから成立する作品のような気はしますね。やってることは強盗と殺人だから英雄視しすぎてもダメだし、だからといってふたりが魅力的に見えないと成立しないし。そのへんのさじ加減を誤ると危うい作品だけど、今回の上演に関してはそのあたりもうまくバランス取ったな…という気がしました。

宝塚にしちゃあハードな面もありますが(冒頭から主演コンビがいきなり蜂の巣とか、クライドが監獄でカマ掘られて相手を殴り殺すとか)、雪組ファンもこの辺の治安の悪さに慣れた矢先だったのも良かったのかな…という気もしましたね。

クライドの兄・バックも以前の上演ではあまり面白みのない役だと聞いていたのですが、和希そらのバックを見たら「どこが???」という感じでしたよ、あまりにも女を狂わせる破滅型ダメ男が上手すぎて…。和希そら恐ろしい男…と思いながら帰り道でファーストフォトブックをポチッと買ってしまいました。

ビジュアル面も良かったのですが、舞台の上にオーケストラ置いたり、トップさんが車で乗り付けるカーテンコールも洒落ていて、全体的に大野先生の演出手腕に拍手、という感じでした。大野先生といえば日本の歴史モノのイメージが強かったのですが、BWミュージカルをこんなに粋に仕上げてくるなんて。嬉しい驚きでした。

いやそれにしても初の御園座遠征も楽しかった!御園座の焼き立て芋きんつば食べたり小倉アイスの味に悩んだり、マチソワの間にひつまぶし食べに走ったり、初めて新幹線名古屋駅ホームのきしめん食べたり…とグルメ面でも満足して帰ってきました。芋きんつば美味しかった〜また食べたい!