2023年5月に観た芝居・映画

 

『THE FIRST SLAM DUNK

評判がいいからかなり期待値上げていったけど、それを上回る良さ…。原作読んでてもあんなに手に汗握れるんだから、原作未読で映画を見る人本当に羨ましい。すばらしかった…(思わず「金払うからスラダン観てきて」って娘に映画館の予約番号握らせた)。帰り際ずっと10-FEETの第ゼロ感歌っちゃうわよね…。

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5月3日(水) 映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME3」

引用元:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3 : フォトギャラリー 画像(7) - 映画.com


ガーディアンズたちの長い長い旅を見届けた気持ちで、なんかもう胸がいっぱい。終映後あちこちで鼻すすってる音が聞こえて「わかる…」ってなりました。初日に観にくるお客さんだからみんなガーディアンズのメンバーに思い入れ大きいんだろうな…作品には満足してるけどそれはそれとしてやっぱりさみしいよ!

私はエンドゲームでガモーラがああなってしまったのがショックで、自分で思ってた以上にスターロードとガモーラが推しカプだったんだと気づいたし、あの展開に傷つくあまりその後のMCUほぼ脱落してるんだけど、それでも今回のGotG3の展開には納得してます。冒頭のスターロード観てやっと憑き物が落ちました。

今回は割とロケット中心の話で、彼の過去を紐解きながら進む展開でした。ロケットのあの過去泣いちゃう…。やや長尺に感じる部分もあるし、エピソードいくつか削れば2時間でまとめられそうな話ではあるんですが、「最初からディレクターズカットで公開するね!」「劇団解散公演だからみんなに見せ場作るね!」「大送別会だから飲み放題コース2時間じゃなく3時間にしとくね!」という感じなのですべてを許しました…。

 

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5月13日(土)昼 宙組カジノ・ロワイヤル〜我が名はボンド」@東京宝塚劇場

引用元:真風ほどのボンドはいない 涼やかでダンディー、役に説得力 宝塚歌劇宙組公演「カジノ・ロワイヤル」|文化|神戸新聞NEXT

ややトンチキという評判は聞いていたけど、なるほどコメディ仕立ての007でしたね。にぎやかなお祭り公演で1回だけ見る分には楽しみましたし、そらまあ真風さんはかっこよかったですけれども、贔屓の退団公演でこのライトな作りの作品が出てきたらちょっとイケコを恨むな……みたいな気持ちにも正直なりました。まあ真風さんは長期で代表作もすでにあるから、ボーナストラックみたいな扱いでアリなのかな……。

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5月13日(土)『BLUE GIANT

すごいロングランしてて気になってはいたのですが、観たらみんなが「映画館で見るべき」と言う理由がわかりました。正確には「映画館で聴くべき」なんだな、音楽が雄弁で痺れる。原作未読だけど面白かった〜!(旦那に観てきて〜って薦めまくった)

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5月20日(土)昼 イキウメ『人魂を届けに』@シアタートラム

引用元:イキウメ新作「人魂を届けに」開幕に前川知大「この作品が創れたことに驚いています」(舞台写真 / コメントあり) - ステージナタリー


イキウメらしいSFというよりは、詩的な哲学を感じる新作。政治犯の「人魂」を箱に入れて、森の奥深くに住む母親のところに届けに来た刑務官。母親の家には世捨て人のような男たちが暮らしている。自然発生的に生まれた教祖と信者のような関係にも見える共同体の中で、刑務官もまた自分自身の「傷」と向き合って…というお話。刑務官が心を病んだ妻が手帳に書き殴った詩に感動して夫が勝手にコンクールに応募した結果、妻が傷ついて家を出てしまうエピソードが印象的。

「削られた魂に吹くすきま風」の表現がとてもいい。寓話のようなこの作品も、再演でまた新たに見えてくるものや世情とリンクするところがありそうな予知夢なのかも。


それにしてもイキウメの客席はとても集中力のある鍛えられたお客さんがほとんどですばらしいな…と思いました。とらえどころのない序盤でもダレずにがっつり集中してて前川さんの紡ぐ物語への信頼を感じる。客層の良さよ…

 

5月20日(土)夜『ファインディング・ネバーランド』@新国立劇場中劇場

引用元:山崎育三郎「演劇でしか作り出せない奇跡のステージになっています」~ミュージカル『ファインディング・ネバーランド』が開幕 | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス


2017年の来日公演版がめちゃくちゃに良くて、1度しか観てないにも関わらず好きなミュージカル作品の5本の指に入れるくらい好きな作品でした。死ぬほどサントラも聴いたので、もうそのメロディが聴こえてくるだけで条件反射的に泣いてしまう部分はありました。作品の骨格と音楽が良いので、チケット代払った分相当くらいの感動はしたと思います。ただクライマックスのシルヴィアの旅立ちのシーンはオリジナルの演出があまりにも美しすぎて印象に残っているので、それと比べるとやはり少々物足りないかな…というのが正直な感想。

あとなんというか…個々のキャストはみんな素晴らしいし歌声も聴き応えあって文句なしなのだけど、致命的に作品との相性が悪いキャスティングというか…。だって、「病弱で死にゆく濱田めぐみと、それを支える山崎育三郎との不倫ラブストーリーを観たいか?」と聞かれたら、答えは全力で「否!」なんですよ。ぶっちゃけ濱田めぐみさんにはシングルマザーのままひとり強く生き抜いてほしいし、山崎育三郎さんみたいな甘いマスクの色気あるイケメンによろめいてほしくない…みたいな気持ちがありましてね。相手役が咲妃みゆちゃんとか昆夏美ちゃんとか悲劇系ヒロイン似合うタイプの女優さんならまだアリだったのでは…という気もするんですけれども…ねえ。バリには妻もいるしどうしても状況的には「不倫」になってしまうカップルでただでさえ薄目で観ないとモヤる部分なので、バリ役はもうちょっと色気控えめ誠実さ強めの堅物な印象の俳優さんのほうが良かったんじゃないかなーーーみたいな気持ちにもなりました。

宝塚は割と「トップコンビの並びの絵面が似合っているかどうか」「作品にトップコンビのカラーがあっているかどうか」でキャスティングしてくれるのでこういうミスマッチがないんですけれど、ホリプロさんはどうにも「役に見合う実力があって集客力もあるキャストは選んでくれるが、その組み合わせによって起こる食い合わせの悪さを全く考慮しない」みたいなところがありますよね…。

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