宝塚星組『Le Rouge et le Noir ~赤と黒~』@日本青年館ホール

 

引用元:赤と黒の濃厚な世界で、ビッグバン的な魅力を放つ星組・礼真琴 フランス発の日本初演ロック・ミュージカル開幕|まいどなニュース


いやーーー良かったーーー何が良いってまずこっちゃんの歌がいい…鬼に金棒、フレンチロックミュージカルに礼真琴じゃん…? 「聖書の一節をラテン語で暗誦して見せます」からの歌いだしがカッコよすぎてしびれましたね。いつになくアンニュイな雰囲気で、伏せた目元の色気がすごかった…。レナール婦人の有沙瞳ちゃんもマチルド役の詩ちづるちゃんも歌がうまい!


タニタ先生のビジュアルセンスは信用できると思ってたけど、今回も素晴らしかったです。絵面が…いい…!舞台美術良かったな…青年館公演にしては装置使いが凝ってて感心しました。もうちょっと近くで見たい…映像だと転換あんまり映らないし映っても暗くて見えないから…。そしてもはやクレジット見なくてもわかる、あのお衣装は加藤先生!装置も衣装も素敵で眼福!


ただまあ正直ちょっともったいないなと思ったのは狂言回し役のジェロニモの使い方かな…ただのナレーションじゃなくて本編にも登場するので、もう少し彼がジュリアンのことを語る動機づけや執着みたいなものが描かれても良かったのではないかな、という気がします。ジュリアンの生き様を観て感化されるなり執着するなり、ジェロニモの心が動く瞬間が見て取れるような場面があってもよかったんじゃないかな…と思いました。小劇場育ちなので、ああいう狂言回しがいる場合はだいたい最後に屋台崩しとかあって「ジュリアンへの執着から、朽ちた劇場でいつまでも同じ芝居をかけ続ける狂った興行主」みたいな種明かしがあると思っちゃうんですよ…。そういうのなくあっさり「ただの司会者」のままあっさり終わってしまったので、その点ではちょっと物足りなかったですかね。


しかしこれが東京6日間しか公演ないの本当にもったいない。役が少ないから大劇場でできない問題はあるのかもしれないけど、何度か通いたかった…